どうも、現役病院事務長トントンです。
今回は、ちょっと際どい記事を書いていきます。今回、なんでこの記事を書くかというと、私の知り合いの医療従事者に
「トントンさんの病院は、点滴ばっかり多くて随分儲かってそうですね。だってほら、点滴ってやればやるほど、、、ね、費用取れるんでしょ?」って言われた事から始まります。
ん?
いやいやいや、ちょっと待てと。。。
そんな訳あるか!!と。。。医療従事者に言われるなんて。。。
と、言う事で正しくお伝えしたいなと思い、際どい内容ですが記事にすることとしました。
今回のお話は、前提条件として、「医療療養病棟に入院している方」が該当します。医療療養病棟は、慢性期の機能を持っており長期的に病気と付き合っていく病棟です。
※慢性期については以下のリンクを参考にしてください。
注)救急車が出入りしたり、手術をするような病院のことではありませんのでご注意ください。
結論!結局病院経営儲かるの?
儲かりません!病院の診療行為は国によって、診療報酬の点数という形で値段が決められているためです。その為、絶対に儲からない仕組みになっていると言えます。
皆さんは、2年に1回診療報酬改定というものがあるのはご存知でしょうか?たまにニュースでやってます。
例)○月✖︎日より、外来診療費用が値上がりします などです。
ここで、医療の方向性・目指すべき道・病院経営の調整を行います。経営の面だけの話をしてしまえば、
- 儲かりすぎてたら、稼ぎを減らして
- 稼ぎが少なければ、儲けを増やす
事をしております。絶対に儲からない仕組みとなっております。
では、儲かる病院とは?
繰り返しますが、今回は医療療養病棟に入院している場合の事を解説します。
儲かる病院の特徴は以下の4つです。注意してください。
- 検査をほとんどしない
- 点滴・投薬をほとんどしない
- 一日中ベッドに寝かせきり
- 入浴回数が少ない
理由としては、これら4つの量を増やす場合の費用は、病院からの持ち出し(ざっくり言えば、病院負担)となる為です。
逆に言えば、患者さんに何もしないで入院していただいているのが一番利益が出ると言うことです。これは、医療療養病棟がの入院費用がいわゆる「まるめ」となっているからです。
つまり、入院費用にコミコミ価格というイメージです。
儲けられないけど、患者さんに必要な治療を行っている病院とは?
もちろん、儲かる病院とは逆の4つですね。
- 必要な検査は何度でも行う
- 必要な点滴・投薬はしっかり行う
- 1日の中でベッドから起きる時間を作る
- 週に2回以上は入浴を行う
当たり前の事なのですが、実はこれって、結構大変なんです。
検査をするには、検査費用が持ち出しになるし、検査をする人手が必要になります。
点滴・投薬をするには、お薬代が持ち出しになりますし、結構点滴の準備って人手がいるんです。
患者さんをベットから車椅子に移っていただくのも、かなりの重労働なんです。
入浴をするのも、沢山の人手がいります。
こういった、当たり前のことを当たり前にやるには、費用と人手が必要で、しっかりやると、儲けなんてとてもじゃないけど出ないほどなんです。
経営に携わる身としては、現場の献身的な努力に感謝です。
以上。良いなと思ったらフォロー・シェアしていただければ嬉しいです。引き続き、医療業界についての疑問など、ざっくばらんに紹介していきたいと思います。